性同一性障害との違いは?知られざるトランスジェンダーの実態を紹介

記事の著者:Kanako

「トランスジェンダーって何?」と聞かれて、あなたは即座に答えられますか?答えは「生まれ持った身体と心での性が一致していない人」のこと。その概念は現代社会にも徐々に浸透しつつあり、私たちの身近な存在となってきています。

だからこそ、性的マイノリティである彼らについての知識を深めておかないと、間違った理解や偏見を元に彼らと接してしまいます。身近になりつつある多様な性を受け入れられるように、準備をしておきましょう。

まずトランスジェンダーとは何かを、多くの人が誤った認識をしている「性同一性障害との違い」からご紹介していきます。

性同一性障害とここが違う!

「え、一緒じゃないの?」と思われる方も多いかと思いますが、重なる部分はあってもこの2つは異なる概念です。

性同一性障害は、「障害」という名称からピンとくる方もいるかもしれませんが、「精神科の診察によって身体と心の性に違和感を感じている」と診断された病名です。

「心の性にあわせて身体を治療したい」と望む人たちはここに属します。戸籍変更や性別適合手術の際には医師による上記の診断が必要であるため、公的な場で用いられることが多い名称です。

トランスジェンダーというのは「生まれ持った自分の身体とは違う性別だと思っている人」の総称で、その中に性同一性障害が含まれる場合もあります。

中には「障害者」として分類されることを拒み、社会的な性と心を一致させようと考える人もいます。彼らは、性の違和感を感じてはいるものの「身体的な治療は望まない」ことが特徴です。

性適合手術を選択するのは少数派

日本における2015年までの統計ですが、性適合手術を受けて戸籍を変更した人はわずか6021人であり、トランスジェンダーの中では少数派です。

性の不一致は感じるけれど、金銭的な問題や健康上の理由、家族との関係などで手術が受けられなかったり、自分の意志として手術までは望まない人もいます。

必ずしも身体的な性別と心の性別、そして戸籍上の性別を全て一致させる必要はない、ということです。

トランスジェンダーの若者が抱える苦しみ

いつの時代もマイノリティーへの理解や支援は少なく、大変生きにくいのが現実です。トランスジェンダーの人々も例外ではなく、彼らの多くが差別や嫌がらせを経験しています。

トランスジェンダーであることで受け続けた精神的なダメージのため、なんと調査対象のうち3分の2もの若者が自傷行為に及んだことがある、という報告もあります。

一番の理解者が家族であれば良いのですが、トランスジェンダーの子どもを持つ家庭の多くは事実に向き合おうとしていません。実際に、家族に理解を得ているトランスジェンダーの人は約15%に過ぎないのです。

トランスジェンダーへの理解から、近いようで一番遠い存在が、家族なのかもしれません。